婚姻費用に潜むリスク

2023年08月18日

離婚が差し迫っている段階や、まだ検討しているという段階において

夫婦で話し合った末に“別居”という形をとっているご家庭について

考えてみます。

別居の場合、一番ネックになるのが「婚姻費用」いわゆる「生活費」です。

 

どちらか一方が実家に戻るようであれば、そこまで問題にはなりませんが

出て行く方が新しくアパートを借りるとなると、単純に生活費が2倍かかる

ことになり、婚姻費用の金額に大きく影響してきます。

別居における婚姻費用は裁判所が提示している算定表をもとに、当事者が

話し合って取り決めます。

話し合いがうまくいかない場合は調停で取り決めます。

 

共働きの場合は、妻の収入と夫から支払われる婚姻費用で毎月の生活を

やりくりしていきますが、妻が専業主婦の場合は、夫からの婚姻費用が

生活費の中心となります。

 

婚姻費用で難しいのは、いつまで別居状態を続けるのかという点です。

婚姻費用を払い続ける夫としては、2世帯状態が続くことで費用が膨らむ

ことを快く思っていない場合が多く、この婚姻費用を原因として「離婚」

へ一気に進んでしまうこともあります。婚姻費用を負担し続けるよりは

離婚して、養育費を払う方が経済的に楽だと考えた結果です。

 

そもそもお互いに思うところがあって別居しているため、同居生活に

戻ることはお互いにとっては(時に子どもにとっても)かなりのストレス

となります。

一度別居してしまうと、精神的な負担が激減するため、より以前のような

同居生活には戻れなくなってしまうことがあります。

このように、別居を解消して同居生活に戻るという選択肢がない場合は

夫からの婚姻費用の比重を減らしても生活できるという形を少しずつ

整えていく必要があります。

夫からの婚姻費用が生活の中心になってしまうと、夫の出方によっては

全く身動きがとれなくなってしまう状況に陥ってしまう危険性があるから

です。

 

「夫が離婚を切り出してきたけれど、収入がないから離婚はできない」

「夫が別居を解消するよう迫ってきたが、同居は絶対に無理」

「夫が婚姻費用を払わないと言ってきたが、どうしたらいいのか」

「夫が勝手に婚姻費用を減らしてしまった」

「本当は離婚したいけれど、婚姻費用がなくなるのは困る」

というケースはよくあります。

婚姻費用の支払いが長期に及んでくると、“別居の解消”か“離婚”かという

話が相手から出てくる可能性が高くなります。

不測の事態に備えて、まずは心構えだけでもしておくことが大切です。

 

・子どもが大きくなって働けるようになるまでは婚姻費用を払ってもらえる

ようにしっかり取り決めておく。

・婚姻費用の減額に備えて、収入を増やす。

・しばらくは別居を続け、いずれは離婚したいと考えているようであれば

離婚に向けた準備を進める。

といったように、自分のできる範囲で対策を立てておくと、いざというとき

慌てずにすみます。

Category:離婚相談, 秋田っていっすな~ 日々奮闘する女性行政書士のブログ

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