離婚協議の折り合い

2021年10月01日

離婚における養育費や財産分与の取り決めについての交渉は、みなあの手

この手を使って駆け引きを行っていますが、ときに相手に対する誠実さが

とても大切だったりします。

 

特に慰謝料や養育費に関しては、夫は少しでも金額を減らしたい、妻は

少しでも多くもらいたいと争いがちです。

折り合いがつかないと、離婚協議が長期化してしまうことになります。

離婚協議の長期化はあまり好ましいことではありません。

長期化すると、取り決めがよりもめやすくなったり、互いに意固地になって

しまったりとマイナスに働くことが多くなります。

精神的な負担もより大きくなります。

 

相手の離婚後の生活のため、そして子どものために、お互いにどう折り合い

をつけられるか、ときには相手の言い分に譲歩せざる得ないこともあります。

 

ある女性は、夫から離婚後に支払う養育費の金額を提示されました。

その金額は養育費算定表に基づいて計算したものだと夫が話していましたが

算定表の金額より2万円ほど高い金額が提示されていました。

どうやら夫は算定表を読み間違えたようです。

妻は「夫は間違えに気付いていない。このままの金額で書面にしてしまお

うか」と一瞬思ったそうですが、やはりそれは相手に対して誠実ではないと

思い直し、翌日夫に間違いを指摘しました。

夫は「本当だ!算定表を読み間違えてた」と、その後数日ほどいろいろ考えた

結果、「子どもの塾や習い事のことを考慮して、少し高いけど、前に話した

金額のままでいいよ」と算定表に上乗せした金額を約束してくれました。

 

妻があのとき黙ったままだったら、あとで夫がその事実に気付いたときに

減額されたかもしれませんし、喧嘩になったかもしれません。

妻が誠実に対応したことが良い結果をもたらしました。

 

養育費を支払う側にとっても、相手(妻)がズルをしない性格だと信用でき

る方がしこりなく支払いを続けていけるだろうと思われます。

養育費を渋々支払うか、子どものために進んで支払うか、どう筋道立てるか

は妻の力量にかかっているかと思います。

相手に対する誠実さ・正直さも、離婚協議の大切な要素であることを

参考にして頂けたらと思います。

 

 

 

 

 

Category:離婚相談, 秋田っていっすな~ 日々奮闘する女性行政書士のブログ

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