“卒婚”という選択

2019年06月28日

“卒婚”・・・婚姻状態にある夫婦が互いに干渉することなく、個々の人生を

歩んでいくという生活形態のこと。婚姻関係を維持するので離婚ではない。

そのため別居する場合と同居を続ける場合がある。

 

近年この言葉を耳にする機会が少しずつ増えてきました。

卒婚は、一見円満離婚のことを指しているのかと思いきやそうではない。

愛情のないまま夫婦関係を維持するいわゆる「仮面夫婦」というわけでも

ない。

家庭内において夫婦間の仲が険悪である「家庭内別居」でもない。

離婚はせず、夫婦ではあるけれども、互いに干渉しない、という

これまでにない新しい概念です。

 

芸能人が夫婦関係を聞かれたときに「私たち夫婦は卒婚です」と答えて

一時話題になりましたが、一般人でこの卒婚を実現するのはなかなか

難しいかもしれません。

そもそも、お互いに干渉しないというのが卒婚における重要なポイント

ですが、婚姻生活を継続していくための生活費はどうするのか。

「相手のためにお金は出すけれど、生活の干渉はしない」といったことが

可能なのか、はなはだ疑問が残ります。

妻側からすると「お金だけ出すからあとは好きにしていいよ」なんて

言ってくれる夫が一体どこにいるのでしょうか、と言いたくなりますよね。

お金を出したらつい口を出してしまうのが人間でしょうし、お金も口も出さない

なら、一緒にいる意味はあるのかと考えてしまうこともあります。

ですからこの卒婚を実現するためには、夫婦それぞれが経済的に自立している

とか、相手に対して心広く接することできるとか、そういった何かが必要に

なってくると思います。

 

ただ、時代とともに夫婦のあり方が大きく変化しています。

今や「家庭内別居」は珍しくなく、「別居婚」に関しても夫婦双方が

納得した上で、あえて選択しているケースも見受けられます。

また、仕事上の不便を解消するため「夫婦別姓」にして、籍は入れない

内縁関係というご夫婦もいらっしゃいます。

若い世代の思考力は柔軟で自由ですから、これからますます夫婦のあり方が

多様化してくるのではないか、そう思えて仕方ありません。

Category:離婚相談, 秋田っていっすな~ 日々奮闘する女性行政書士のブログ

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