2023年11月24日
離婚後の共同親権の導入について、法制審議会で検討が進んでいます。
先月29日には、修正案の概要が明確になりました。
以下がその内容です。
①離婚後の親権について「共同親権」か「単独親権」かを父母の話し合い
で決める。
②父母の話し合いで決まらない場合は、家庭裁判所が判断する。
その際、家庭裁判所が、共同親権にすることで「子どもの利益を害する」
と判断した場合は、父母どちらかの単独親権を決定する。
③共同親権の場合、子どもの進学・病気の長期的治療といった重要な
ことは、基本的に父母の合意で決定する。
父母のいずれかを「監護者」に指定することを必須としない。
④子どもとの面会交流について、家庭裁判所への面会交流の申立ては
一定の要件を満たせば父母以外の第三者もできることになった。
以上の4点が修正案の概要になります。
今回、一番のポイントは②になります。
子どもの利益を害する場合は、共同親権ではなく単独親権になる、との
ことです。
共同親権については、
・日常生活に混乱が生じるのではないか
・子どもの進学や病気の際に、子どもを養育する側にとって、手続きなど
で不便になるのではないか
・家庭によっては、DVや虐待の被害が続くのではないか
との懸念の声が多数あります。
子どもを養育する側が安心して育児ができるような配慮が必要になって
きます。
最終的に共同親権がどのような内容になるのか、今後も注視していかなけれ
ばなりません。
※10月30日付、『秋田魁新報』の記事を抜粋しました。
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2023年11月10日
11月開催の“女性のための離婚セミナー”についてのお知らせです。
本日発行の『marimari』に11月開催の“女性のための離婚セミナー”に
ついて掲載しております。
※マリマリニュースの欄(8ページ参照)に掲載しております。
このセミナーは
〇離婚をする気はないけれど、離婚の知識はつけておきたい
〇離婚を考えているが、何から始めたらいいのか分からない
〇友人や家族が離婚するので、いろいろ話を聞いてみたい
などといった、さまざまな理由でこれまで多くのお客様にご参加頂いて
おります。
ゆっくりとしたペースで進行しますので、離婚の知識がゼロの方でも
安心してご参加頂けます。
また「他の人とは顔を会わせたくない」「一人で受講したい」といった
ご要望にもお応えしております。
お申込みの際にその旨をお伝えください。※追加料金はかかりません。
またセミナー特典としまして、セミナーの参加者には
面談1時間分(通常3,000円)が無料となっております。
この機会にぜひご利用ください。
以下がセミナーの詳細となります。
~女性のための離婚セミナー~
■日時:11/21(火)・22(水)・28(火)・30(木)
各日ともに10時開始、所要時間は1時間~1時間半程度。
※お好きな日をお選びになってご参加ください。
■場所:秋田市広面字土手下94 フランスビル2階
■参加費:1,500円(税込)
■お申込み:☎018-853-8770までお電話ください。
※ホームページのお問い合わせフォームからでもお申込み
頂けます。
※お問い合わせフォームがうまくご利用になれないときは
メール(info@unoki-gyosei.jp)でお問い合わせください。
【ホームページよりお申込み頂く場合、以下の点にご注意ください!】
お問い合わせフォームからお申込み頂いた場合、当事務所より自動返信
メールが届きます。迷惑メールブロックをされている方はご注意ください。
返信メールをお送りできない場合は、お電話を差し上げることがございます
ので、お申込みの際にお電話番号も入力して頂けると助かります。
セミナーではコロナ対策のため、密集しないよう心掛けておりますので
ご安心ください。
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2023年11月02日
20~40代の女性を対象とした、結婚生活における多くの悩みの一つと
して、“夫が子どもっぽい”という声をよく耳にします。
世間では“ガキ夫”なんて言い方もあるようですが、家庭生活における夫の
言動がこれに当てはまるようです。
たとえば
・小さい子どもが泣いていても、夫はゲームに熱中している。
・休日は子どもと過ごすより、自分の趣味・遊びに没頭する。
・仕事から帰宅するとゲームばかりしている。
・自分がやりたくない家事はやらない。
・妻の言うことを聞かない。
といった行動が“子どもっぽい”と呼ばれるゆえんだそうです。
近年はスマホのゲームにハマる大人が増え、仕事以外の時間はほとんど
ゲームをしているという男性はそう珍しくありません。
当然、妻としてはゲームばかりしている夫がいると負担が増えます。
家事育児の負担が増えると、ストレスも増大します。
家事育児をやっている横で、夫がゲームをしていたら、イライラするに
決まっています。
夫にそのことを注意すると
「俺だってゴミ出しと風呂掃除はやった」
「仕事で疲れたから、ゲームぐらい好きにさせろ」
と開き直り、言い訳を返してきます。
これを繰り返していると、大きな夫婦喧嘩に発展し、お互いに体力気力を
消耗してしまうため、何とか喧嘩は避けたいものです。
妻としては、ゲームが駄目だと言っているわけではなく、ゲーム>家事育児
という状況を逆転してほしいだけ。
ゲームは一日30分だけにするとか、子どもが寝たあとにゲームをするとか、
夫が少し我慢して、妻と子どもと関わる時間を少しでも増やそうとするだけで
家庭内の雰囲気は劇的に良くなります。
ただ、自発的に変わろうと思ってくれる男性はほとんどいませんから、こんな
ときでもやはり妻のほうであれこれ策を練らなければならないのが、心苦しい
悩みです。
子どもっぽい夫の家事育児の分量を少しでも増やすためには、常日頃からの
声かけが、結局は一番の近道です。
夫婦間の問題に特効薬は存在しませんから、変わってほしい相手に対しては
地道に継続して働きかけ続けるか、自分が変わるか、やはりこのどちらかに
なります。
夫に部屋を片付けてほしい場合、「部屋が散らかっているから片付けて」と
言う代わりに「この部屋、ごみと埃で汚れているから、掃除機を念入りに
かけてくれると助かる」といったように、面倒がらずに具体的な指示を出す
よう意識してみると、相手には伝わりやすいように思います。
相手を動かすためには、こちらも少しの工夫とかなりの忍耐力が必要になり
ます。それでも全部が全部うまくいくわけではありませんが、結婚生活を
長く円満に続けていくためには、忍耐力は絶対に欠かせません。
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2023年10月13日
10月開催の“女性のための離婚セミナー”についてのお知らせです。
本日発行の『marimari』に10月開催の“女性のための離婚セミナー”に
ついて掲載しております。
※マリマリニュースの欄(8ページ参照)に掲載しております。
このセミナーは
〇離婚をする気はないけれど、離婚の知識はつけておきたい
〇離婚を考えているが、何から始めたらいいのか分からない
〇友人や家族が離婚するので、いろいろ話を聞いてみたい
などといった、さまざまな理由でこれまで多くのお客様にご参加頂いて
おります。
ゆっくりとしたペースで進行しますので、離婚の知識がゼロの方でも
安心してご参加頂けます。
また「他の人とは顔を会わせたくない」「一人で受講したい」といった
ご要望にもお応えしております。
お申込みの際にその旨をお伝えください。※追加料金はかかりません。
またセミナー特典としまして、セミナーの参加者には
面談1時間分(通常3,000円)が無料となっております。
この機会にぜひご利用ください。
以下がセミナーの詳細となります。
~女性のための離婚セミナー~
■日時:10/24(火)・26(木)・31(火)・11/1(水)
各日ともに10時開始、所要時間は1時間~1時間半程度。
※お好きな日をお選びになってご参加ください。
■場所:秋田市広面字土手下94 フランスビル2階
■参加費:1,500円(税込)
■お申込み:☎018-853-8770までお電話ください。
※ホームページのお問い合わせフォームからでもお申込み
頂けます。
※お問い合わせフォームがうまくご利用になれないときは
メール(info@unoki-gyosei.jp)でお問い合わせください。
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2023年10月06日
時間という観点で離婚を大きく分けると、じっくり時間をかけて進めていく
離婚と、時間をかけずに急ぎで進めていく離婚の2種類があります。
どのような違いがあるのでしょうか?
まず時間をかけて進めていく離婚についてですが、これは
○自分の気持ちがまだ100%定まっていない
○相手がなかなか離婚に応じてくれない
○養育費や慰謝料などの条件がなかなかまとまらない
といった、本人の気持ちや条件面での折り合いがついていない場合が
多く見受けられます。
条件面などの話し合いにおいては、互いが譲らない場合は、遅々として
状況が進展しなくなります。話し合いが膠着状態になってしまった場合、
お互いが折り合いをつけられるようになるまで、数年単位の時間が必要に
なるケースもあります。
また「私は本当に離婚に踏み切っていいのかしら」と不安を感じている
ような場合は、自分が心から納得できるようになるまでは、無理に離婚を
進めていく必要はないと思われます。
離婚に関しては、焦って決断していいことは何もないため、何よりも自分
の気持ちを優先するようにしてください。
その一方で、時間をかけない方がいい離婚もあります。
たとえば、お互いに離婚の意思は固まっており、条件面も取り決めている
ような場合は、相手の気が変わらないうちに早めに離婚の手続きを済ませた
方がいい、というのが離婚のセオリーだったりもします。
離婚において大切なことは、双方の意思と条件面です。
この2つがある程度まとまっているようであれば、あまりダラダラと
時間をかけずに、早急にとりまとめることをお勧めします。
こういったケースで時間をかけてしまうと、既に取り決めた条件を下げら
れてしまう2つの要素が発生しやすくなるからです。
1つ目の要素は、本人の気が途中で変わってしまうこと、2つ目の要素は、
周囲(親や兄弟姉妹、親戚)からあれこれ口出しをされることです。
こうなってしまうと、まとまっていた条件の決め直し、離婚自体の見直し
など、悪い流れになってしまうことがあります。
離婚を考えている夫婦には、それぞれ適切なタイミングがあります。
そのタイミングを逃すと、いつまでたっても離婚がまとまらなかったり
離婚をしたくても、経済的な不安や子どもへの配慮から、離婚を回避せざる
得ない状況に陥ることがあります。
またその反対に、心底納得していないのに、先走って離婚して後悔して
しまうこともあります。
このような場合、当事者だけで冷静に判断することが難しかったりもします。
迷ったときは専門家に相談することをお勧めします。
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2023年09月22日
10月開催の“女性のための離婚セミナー”についてのお知らせです。
本日発行の『marimari』に10月開催の“女性のための離婚セミナー”に
ついて掲載しております。
※マリマリニュースの欄(8ページ参照)に掲載しております。
このセミナーは
〇離婚をする気はないけれど、離婚の知識はつけておきたい
〇離婚を考えているが、何から始めたらいいのか分からない
〇友人や家族が離婚するので、いろいろ話を聞いてみたい
などといった、さまざまな理由でこれまで多くのお客様にご参加頂いて
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ゆっくりとしたペースで進行しますので、離婚の知識がゼロの方でも
安心してご参加頂けます。
また「他の人とは顔を会わせたくない」「一人で受講したい」といった
ご要望にもお応えしております。
お申込みの際にその旨をお伝えください。※追加料金はかかりません。
またセミナー特典としまして、セミナーの参加者には
面談1時間分(通常3,000円)が無料となっております。
この機会にぜひご利用ください。
以下がセミナーの詳細となります。
~女性のための離婚セミナー~
■日時:10/3(火)・5(木)・10(火)・11(水)
各日ともに10時開始、所要時間は1時間~1時間半程度。
※お好きな日をお選びになってご参加ください。
■場所:秋田市広面字土手下94 フランスビル2階
■参加費:1,500円(税込)
■お申込み:☎018-853-8770までお電話ください。
※ホームページのお問い合わせフォームからでもお申込み
頂けます。
※お問い合わせフォームがうまくご利用になれないときは
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2023年09月15日
夫が単身赴任である場合、気を付けなければならない点が沢山あります。
まず第一に、浮気や不倫をしやすい環境にあるということを認識しておく
必要があります。
お互いの監視の目がないため、単身赴任中は女性に対して脇が甘くなって
しまうケースが多々見受けられます。加えて、浮気相手が夫の同僚である
場合、継続的な関係になってしまうリスクが高くなります。
第2に、夫婦で過ごす時間が減るため、すれ違いが多くなるということ
です。嫌でも顔を合わせる同居生活とは異なり、人によっては、月に1回、
年に数回しか会えないケースもあります。
会話量が不足するため、家族で共有しておく情報を共有できていないこと
が増えてしまいます。
第3に、金銭に関するもめごとが増えやすいということです。
単身赴任の場合、世帯が2つになりますから、生活費も当然増えます。
離れて暮らしているため、相手の生活の様子がよく見えないために
「なんでこんな高価な物を買ったんだ」「相手だけいい暮らしをしている」
といったことが起こりやすいのもまた事実です。
マイナス点ばかり強調してしまいましたが、いずれの問題も夫婦でしっかり
コミュニケーションをとれていれば、防ぐことが可能です。
何より問題なのは、相手の大変さを思いやれなくなることです。
夫は寂しさ、妻は忙しさから、相手を思いやる余裕がなくなることも
あります。
ただ、「自分ばかり大変」と思ってしまっては、うまくいかなくなって
しまいます。
夫に対しては、家族と離れて寂しく一人暮らしをしながら頑張っている。
妻に対しては、一人で家事と育児を切り盛りして家庭を守っている。
こんなふうに、相手の頑張りを称えることが何より効果的です。
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2023年09月08日
2022年に実施した「全国家庭動向調査」において、夫婦の家事分担に
ついての調査結果が出ました。
その結果によると、妻が家事を担う割合は、80.6%という非常に高い
数値が出ました。
家事時間の平均は
妻が平日は247分、休日は276分
夫が平日は47分、休日は81分
という結果でした。
平日においては、妻は夫の約5倍の時間を家事に費やしていることが
分かります。
育児に関しては、妻が78%の割合を担っており、平日は夫の約4倍と
なる524分、休日は約2倍となる724分もの時間を費やしていること
が明らかになりました。
この調査は1993年から5年ごとに行われており、今回が7回目となり
ます。
2008年の段階では妻の家事負担割合が85.5%でしたが、14年
経っても、その割合は高いままであり、まだまだ家事負担が妻に偏っている
ということがはっきりしました。
男性の育児休暇を積極的に推奨するような制度ができても、理想的な
ライフ・ワーク・バランスはまだまだ道半ばです。
夫婦共働きが主流の現在、家事育児と仕事を両立している女性には本当に
頭が下がります。ただ、家事育児負担が大きすぎると、精神面や体力面に
限界がきますから、家庭内での負担割合については夫婦でよく話し合う
必要がありますし、社会全体の問題として常に注視していかなければ
ならないと今回つくづく思いました。
※この記事は2023年8月22日付『秋田魁新報』の記事の抜粋になります。
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2023年08月25日
9月開催の“女性のための離婚セミナー”についてのお知らせです。
本日発行の『marimari』に9月開催の“女性のための離婚セミナー”に
ついて掲載しております。
※マリマリニュースの欄(8ページ参照)に掲載しております。
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〇離婚を考えているが、何から始めたらいいのか分からない
〇友人や家族が離婚するので、いろいろ話を聞いてみたい
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面談1時間分(通常3,000円)が無料となっております。
この機会にぜひご利用ください。
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~女性のための離婚セミナー~
■日時:9/5(火)・7(木)・12(火)・13(水)
各日ともに10時開始、所要時間は1時間~1時間半程度。
※お好きな日をお選びになってご参加ください。
■場所:秋田市広面字土手下94 フランスビル2階
■参加費:1,500円(税込)
■お申込み:☎018-853-8770までお電話ください。
※ホームページのお問い合わせフォームからでもお申込み
頂けます。
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2023年08月18日
離婚が差し迫っている段階や、まだ検討しているという段階において
夫婦で話し合った末に“別居”という形をとっているご家庭について
考えてみます。
別居の場合、一番ネックになるのが「婚姻費用」いわゆる「生活費」です。
どちらか一方が実家に戻るようであれば、そこまで問題にはなりませんが
出て行く方が新しくアパートを借りるとなると、単純に生活費が2倍かかる
ことになり、婚姻費用の金額に大きく影響してきます。
別居における婚姻費用は裁判所が提示している算定表をもとに、当事者が
話し合って取り決めます。
話し合いがうまくいかない場合は調停で取り決めます。
共働きの場合は、妻の収入と夫から支払われる婚姻費用で毎月の生活を
やりくりしていきますが、妻が専業主婦の場合は、夫からの婚姻費用が
生活費の中心となります。
婚姻費用で難しいのは、いつまで別居状態を続けるのかという点です。
婚姻費用を払い続ける夫としては、2世帯状態が続くことで費用が膨らむ
ことを快く思っていない場合が多く、この婚姻費用を原因として「離婚」
へ一気に進んでしまうこともあります。婚姻費用を負担し続けるよりは
離婚して、養育費を払う方が経済的に楽だと考えた結果です。
そもそもお互いに思うところがあって別居しているため、同居生活に
戻ることはお互いにとっては(時に子どもにとっても)かなりのストレス
となります。
一度別居してしまうと、精神的な負担が激減するため、より以前のような
同居生活には戻れなくなってしまうことがあります。
このように、別居を解消して同居生活に戻るという選択肢がない場合は
夫からの婚姻費用の比重を減らしても生活できるという形を少しずつ
整えていく必要があります。
夫からの婚姻費用が生活の中心になってしまうと、夫の出方によっては
全く身動きがとれなくなってしまう状況に陥ってしまう危険性があるから
です。
「夫が離婚を切り出してきたけれど、収入がないから離婚はできない」
「夫が別居を解消するよう迫ってきたが、同居は絶対に無理」
「夫が婚姻費用を払わないと言ってきたが、どうしたらいいのか」
「夫が勝手に婚姻費用を減らしてしまった」
「本当は離婚したいけれど、婚姻費用がなくなるのは困る」
というケースはよくあります。
婚姻費用の支払いが長期に及んでくると、“別居の解消”か“離婚”かという
話が相手から出てくる可能性が高くなります。
不測の事態に備えて、まずは心構えだけでもしておくことが大切です。
・子どもが大きくなって働けるようになるまでは婚姻費用を払ってもらえる
ようにしっかり取り決めておく。
・婚姻費用の減額に備えて、収入を増やす。
・しばらくは別居を続け、いずれは離婚したいと考えているようであれば
離婚に向けた準備を進める。
といったように、自分のできる範囲で対策を立てておくと、いざというとき
慌てずにすみます。
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